• 初めて調剤・投薬する薬・・・どんな事に気をつければいいのか、ワンポイント・アドバイス

スボレキサント(ベルソムラ)

分類:睡眠剤(オレキシン受容体拮抗薬)

監査ワンポイント 

覚醒の維持に重要なオレキシンの働きを抑え睡眠状態を促します。このような自然な眠りを促す睡眠薬は現在2タイプあります。

  • メラトニン受容体作動薬:ロゼレム,メラトベル
  • オレキシン受容体拮抗薬:ベルソムラ,デエビゴ 

ベルソムラの特徴は、自然な眠気を強くし、依存やせん妄を起こしく、ベンゾジアゼピン系のような処方日数の制限もない点です。(向精神薬ではありません)

ポイントは①年齢による用量の違いと②併用禁忌薬そらから③吸湿性です。

①ベルソムラは成人では20mg,高齢者では15㎎となります。

高齢者が何歳からか分からない方は、こちら

②併用禁忌薬があります。CYP3A4を強く阻害する薬剤(クラリスロマイシン,イトラコナゾール,ブイフェンドなど)は本剤の作用を著しく増強させるため併用禁忌となっています。見落としやすいのが、ピロリ菌除菌薬です。ボノサップなどのピロリ菌除菌薬にはクラリスロマイシンが含まれますので注意してください。また併用禁忌ではないものの、CYP3A4をある程度阻害するため併用注意となっている薬剤もあります(ジルチアゼム,ベラパミルなど)。これらと併用する場合は10mgへの減量が推奨されます。

③また吸湿性が高いため、1包化できません。施設に入所している患者さんなどにも多く処方されるお薬のため施設スタッフから1包化をお願いされるかもしれませんが、ヒートのままで調剤してください。同様の理由で半錠の調剤も出来ません。

投薬ワンポイント

睡眠薬でよく質問されることはどのくらいで効くのか?依存がないか?です。

おおよそ、30分ほどで自然な眠気が強まってきます。だたし、食後に服用すると効果発現が遅れます。そのためスムーズな入眠効果が期待できるように、服用前の食事(夜食など)はさけるように説明しましょう。クセになることを心配される患者さんも多いですが、他のベンゾジアゼピン系睡眠薬の比べ、依存性もほとんどないないと言われています。

注意すべきはやはり併用禁忌や併用注意薬が多いことです。例えば万が一、ベルソムラを服用中の患者さんにクラリスロマイシン等併用禁忌薬が処方され、それらの処方変更が難しい場合(特にピロリ菌除菌など)は代替え薬としてデエビゴを提案するといいと思います。デエビゴはCYP3A4との相互作用はありません。