薬の使用順序は、投薬の時に重要なポイントの1つです。
①坐薬 ②目薬 ③塗り薬 ④吸入薬
この4つさえを頭に叩き込んでおけば何とかなります。
どの項目にも共通しますが、まずは、医師から使用順序について指示が出ているか確認してください。使用順序の指示が出ていればそれに従ってもらいます。これが第一優先です。 その上で特に指示が出ていない場合、薬学的な考察を踏まえ順番を決定することとなります。
今回は『塗り薬編』です。
塗り薬の重ね塗りはあまりなく、そういった場合のほとんどはDrから細かな指示が出ている事が大半です。
重ね塗りの最も多いパターンが保湿剤とステロイドの組み合わせです。
この場合、保湿剤を全体的に塗り、その後赤みのある部分にのみステロイドを塗ってもらえばOKです。(ステロイドが余計な範囲に広がらないようにするため)
塗り薬の場合は、塗る順序とは別に、『これ1本で何日分ぐらいですか?』や『腕にどのくらいの量塗布すればいいですか?』という患者さんからの質問が多いです。
その時に目安となる考え方があります。『FTU』です。
簡単にいうと、人差し指第一関節までの長さに軟膏を絞りだした量(FTU)が0.5gで、この0.5gが手のひら2枚分の面積に相当するという考え方です(成人の場合)
もっと分かりやすい図解がこちら
※ただし、これには知っておくべき注意点があります。この0.5gとは25gチューブ(ヒルドイドなど)での場合です。日本のチューブは5gや10gがほとんどです。これらのチューブで第一関節まで絞り出した量は約0.3gと言われています。そのため実際には誤差が生じることを念頭に置いて投薬してください。