• 初めて調剤・投薬する薬・・・どんな事に気をつければいいのか、ワンポイント・アドバイス

薬局でのワンシーン(果物は良いのか悪いのか?)

ある日の患者さんとの会話のワンシーンです

ゲンの薬局は九州の片田舎にあり、農家の方が多く、野菜や果物、色々なものを作られています。自分の所で作ったものや、ご近所さんから頂く事も良くあるようで・・・

スイカをいっぱいもらっちゃって・・・美味しくてついつい食べすぎちゃった。でも果物って甘いし、体に良くないんでしょ??

例えば、甘くて美味しいスイカ🍉 季節を感じられるし、水分補給という意味では良さそうですが、実際はどうなのでしょう。

果物の大事なポイント

果物はビタミン、ミネラル、食物繊維、糖質の摂取源です

●果物に含まれるビタミンの主な効果🍋🍋

ビタミンC・・・主に美肌効果(シミ、シワ予防 、ガン予防、抗ストレス )

ビタミンA・・・主に目の働きを保つ

●果物に含まれるミネラルの主な効果🍌🍌

カリウム・・・主に高血圧予防(ナトリウム(塩分)の排泄作用)

●果物に含まれる食物繊維の主な効果🥝🥝

便秘予防、発ガン性物質等の体外排泄、生活習慣病の予防

●果物に含まれる糖類の主な効果🍓🍓

ブドウ糖、果糖・・・疲労回復効果、脳の活性化

果実の1日の摂取目標「200g」-農林水産省

果物の意外な効果

果物にはたんぱく質分解酵素を含むものが多く、肉・魚料理と組み合わせる事で消化を助けてくれるとともに、体内の脂質の酸化防止・余分な脂質の排泄を促します。

では、果物は、甘くて血糖値を上げるのでしょうか?

果物に含まれる糖質は主に、ブドウ糖と果糖です。(構成割合は果物の種類によって異なります)果物が甘いと感じる原因は主に果糖であり、血糖値とは血中のブドウ糖の濃度なので、果糖が直接的に血糖値を上げることはありません。その為、果物が甘いからと言って血糖値を上げやすい訳ではありません。

ただし、果糖は、肝臓で代謝され、中性脂肪に合成されるため果糖を取りすぎると肥満につながると言われています。

いつ果物を摂るのがよいか?

諸説ありますが、ゲンは朝をお勧めします。

果物は食べてから約30分で腸まで達することができ、短時間で栄養が吸収・利用されると言われています。(フルーツ以外の食材が腸に到達するまでの時間は2~4時間!なんと1/4以下の消化スピード)朝フルーツを食べることで、脳のエネルギーになり頭がシャキッと働いてくれます。

果糖は、脂肪細胞の主成分である中性脂肪に変わりやすいことを考えると一般的に活動量が下がり必要とするエネルギー量も少ない夜はあまりお勧め出来ません。

1日にどのくらい摂るといいの?

おおよそ80gと言われています。

糖尿病ニュース18年夏号

大きさの目安は握りこぶし1コ分です!!

果物には、もちろん果糖以外にぶどう糖も含まれるので摂りすぎると血糖値も上がりますし、果糖を取りすりぎると肥満の原因にもなります。ただ重要な栄養素もいっぱい含まれるため、適度に摂ってもらうのがお勧めです!!

キーワード:果物 果糖 ぶどう糖